在宅医療とは?メリット・デメリットなど始める前に確認したい基本
病院に通うのが難しい方や自宅で医療サービスを受けたい方が選んでいるのが、在宅医療です。
川崎市宮前区にも在宅医療に対応している病院・クリニックがあるため、気になっている方もいるのではないでしょうか。
しかし「どのような医療サービスかよくわからない」「利用するにあたり不安がある」という状況だとなかなか前向きに検討できません。
そこで、在宅医療の特徴やメリット・デメリット、費用の目安までを総合的に紹介します。
この記事を読むことで、在宅医療の利用を検討する際に確認しておきたいポイントがわかるようになるので、ぜひご覧ください。
在宅医療とは
在宅医療とは、医師や看護師、薬剤師、栄養管理士など、さまざまな専門家がチームとなり、定期的に患者の自宅などを訪問して必要な医療ケアを提供するサービスです。
主に、自力または周囲のサポートを受けても通院が難しい高齢者や、慢性疾患を抱える方が中心に利用しています。
通院できなくなる状況が続くのは問題です。そのため、在宅医療はそうした状況を改善する手段として活用されています。
ただし、すべての方が無条件で利用できるわけではありません。入院や通院が困難な事情を抱えていたり、日常生活に医療的サポートが必要な方が対象です。
診療所から半径16km以内の自宅や施設で生活している方が、原則として対象となります(※)。
在宅医療では入院して行うほどの本格的な医療を提供するのは難しいといえますが、点滴や大型機器を用いない検査、指導などを行うことが可能です。
体調が急激に悪化した際に医師に駆けつけてもらう医療サービスというよりも、定期的な訪問によって計画的に医療を継続するための仕組みとなっています。
(※)参考:(PDF)厚生労働省:訪問診療・往診等における距離要件について[PDF]
在宅医療のメリット
通院や入院ではなく在宅医療を選択することにより、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、代表的なメリットを3つ紹介します。
メリット①住み慣れた場所で生活できる
病院に入院する場合、住み慣れた自宅などを離れて過ごさなければなりません。
これまでと生活環境が変わり、不安に感じる方もいるでしょう。
在宅医療であれば自宅で家族と一緒に生活ができるので、気持ちが安定しやすくなります。
療養や治療に対して後ろ向きな気持ちになってしまう方もいますが、そうした方が自宅で心穏やかに過ごせることも在宅医療ならではの魅力と言えるでしょう。
特に認知症の方は、生活環境が大きく変わると混乱しやすいため、在宅医療であれば安心して療養を続けられます。
メリット②通院の負担を減らせる
特に足腰の弱い方や車椅子を利用している方などにとって、病院までの移動は大きな負担です。
家族が付き添ってサポートする場合も転ばないように支えたり、仕事を休んだりして対応しなければならないことがあります。
在宅医療であれば医師や看護師が定期的に訪問してくれるため、手間がかかりません。
患者本人はもちろん、家族にとっても通院の負担を減らせるのはうれしいポイントです。
メリット③ストレスを軽減できる
通院の場合、病院によっては待ち時間が非常に長く、疲れてしまうこともあります。
入院についても慣れない環境で緊張してしまうことがあるでしょう。
大部屋への入院では見知らぬ他の患者が隣にいることもあり、プライバシーを守るのが困難になる場合があります。そのため、他人の存在が気になって眠れない方もいます。
自宅で医療ケアが受けられればそのようなことはありません。
入院をきっかけに体調を崩していた方が、在宅医療に切り替えることで体調を取り戻すケースもあります。
在宅医療のデメリット
在宅医療を検討しているのであれば、どのようなことに注意すべきか、問題があるのかなども理解しておきましょう。
ここでは注意すべきデメリットを3つ紹介します。
デメリット①自分で選択しなければならないため迷いが生じる
基本的に在宅医療は病院側から勧められるものではなく、患者やその家族が利用を希望して始めるものです。
そのため「本当に在宅医療を利用すべきか」「通院や入院の方がよいのではないか」といった悩みが生じることもあります。
在宅医療は病院通いが難しい方を支えるサービスではあるものの、必ずしもすべての方に向いているとは言い切れません。
利用について迷っている方や悩んでいる方は、在宅医療を提供しているクリニックと相談しながら進めていきましょう。
デメリット②緊急時の対応が難しい
在宅医療を提供しているクリニックの中には365日24時間対応しているところが多く見られます。
しかし、入院している状態で急変してすぐに対応するのとは異なり、どうしても連絡を受けてから自宅に向かうまでに時間がかかってしまうのは避けられません。
急変時など、万が一の際に備え家族が適切な対応について学んでおくことも求められます。
デメリット③最先端の治療や検査を受けることができない
自宅に最新の検査機器や高度な治療設備を導入するのは難しいため、最先端の治療・検査を受けられません。
本格的な治療や検査が必要となった場合は在宅医療では対応できない点に注意しておきましょう。
利用を検討していた治療が在宅では受けられない場合もあるため、あらかじめどの範囲まで在宅医療で対応できるかを確認しておく必要があります。
在宅医療にかかる費用
在宅医療を利用するとなると、かなりの費用がかかるのではないかと心配する方もいるかもしれませんが、介護保険や健康保険制度を利用して費用負担を抑えることが可能です。
医師が訪問する形で診療を受けられるので、病院までの交通費もかかりません。
医療費や薬代については、医療機関から16km圏内の場所であるなど、一定の条件を満たしている場合に保険が適用されます。
また、通院と同様に月の負担額が一定額を超えた場合に申請することで負担金が戻る高額療養費制度も利用できます。
かかる費用は、訪問診療料や医学総合管理料、利用した分の介護保険サービス料、自費診療にかかる費用などを合わせた金額です。
医学総合管理料とは、自宅で医療サービスを受ける際に算定される項目のことをいいます。
在宅医療にかかる具体的な費用は、保険の種類や訪問回数、提供されるサービスの内容によって変動するので、一概にはいえません。
月に2回の訪問を依頼する場合、一つの目安として、1割負担で約8,000円、2割負担で約16,000円、3割負担で約24,000円となります。
ただ、この金額は最低限かかる費用であり、検査や処置、緊急往診などがあった場合は都度費用が加算される形です。
具体的な費用についてはクリニック側によく確認しておきましょう。
在宅医療にかかる費用についてもっと詳しく知りたい方はこちら
関連記事:在宅医療の費用はいくら必要?金額の目安と始めるのに必要な手続き
在宅医療クリニックの選び方
安心して在宅医療を受けるためには、クリニック選びが欠かせません。
特に、以下のポイントに注目しましょう。
【クリニックを選ぶ際に重視したいポイント】
- 対応可能な診療内容の幅が広い
- 365日24時間対応できる
- 丁寧な説明を行っている
- 地域の病院などと連携体制を取っている
- 自宅などの医療サービスを受けたい場所から半径16km以内にある
現在通院または入院している病院で在宅医療を提供しているのであれば、利用について相談してみましょう。
そのまま主治医が担当してくれることもあります。
提供している医療サービスはクリニックによって異なるので、注意が必要です。
患者や家族が希望することがあれば、具体的な内容を伝えておくことで希望に近いサービスを受けやすくなります。
在宅医療を始める前に確認しておくこと
在宅医療を始めるにあたり、ご本人やご家族の意見、在宅医療を受ける具体的な目的を明確にしておくことをおすすめします。
それぞれ押さえておきたいポイントは以下の通りです。
本人と家族の意見
患者本人が在宅医療を希望しているのか、どのような療養生活を送りたいと考えているのかを重視しましょう。
場合によっては、患者本人と家族で意見が食い違ってしまうこともあります。
どちらかの気持ちを押し付けてしまうのではなく、お互いよく話し合いをし、検討することが重要です。
また、在宅医療は住み慣れた自宅などで医療ケアが受けられる一方で、家族の負担が増える特徴をもちます。
家族が無理をしてストレスをためたり、生活に支障が出たりするのは望ましくありません。
このあたりのことも含めて検討が必要です。
在宅医療を受ける目的
在宅医療を受ける目的もできるだけ明確にしておきましょう。
「なぜ通院や入院ではなく在宅医療を選択するのか」をはっきりさせておかないと、希望するサービスなどが曖昧なままで導入することになってしまいます。
結果として期待していた支援が受けられないこともあるでしょう。
このようなミスを防ぐためには在宅医療を受ける目的を明確にしておき、それに沿った形で医療方針や計画を決めていくことが大切です。
在宅医療を始める手続き
在宅医療を始める際には、事前に申し込みと面談、契約が必要です。
一般的な手続きの手順は以下の通りとなります。
【必要な手順の流れ】
- かかりつけのクリニックや地域包括支援センターに相談する
- 利用可能な在宅医療クリニックの紹介を受ける
- クリニック側の担当者と面談を行い、必要な説明を受ける
- 利用する医療サービスや治療計画を作成する
- 問題がなければ契約し、サービスを受ける
手続きについて特に難しいことはなく、医療機関やケアマネジャーのサポートを受けて進められます。
ただ、相談してから実際に在宅医療を受けられるようになるためには多少時間がかかることもあるので、早めに相談を済ませておきましょう。
在宅医療を決定する前に細かいポイントを確認しておこう
いかがでしたでしょうか。
在宅医療を検討している方のため、自宅で医師や看護師などのサポートを受けながら生活を続けられる在宅医療の概要やメリット・デメリットなどを紹介しました。
川崎市宮前区で在宅医療を始めてみたいとお考えの方は、森島小児科内科クリニックにご相談ください。
原則として月1回(通常は2週間に1回)の訪問を行っているほか、お困りの際にはいつでもご相談いただけます。
お急ぎの方からのお問い合わせも受け付けております。
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