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高血圧症とは?原因・症状・治療法と改善のために心がけたいポイント

[2025.10.31]

川崎市有馬で暮らしている方の中には、病院で高血圧症であると判断され、不安に感じている方もいるでしょう。
高血圧症は自覚症状が出にくい一方で、放置するとさまざまな危険性を含んでいます。

ここでは、高血圧症について正しく理解し、予防や改善に取り組みたいと考えている方のため、押さえておきたいポイントを解説します。
この記事を読むことで高血圧症がどのような病気かわかり、対策につなげやすくなるのでぜひ役立ててみてください。

高血圧症とは?

高血圧症とは、その名の通り血圧が高い状態が続く病気を指します。
高血圧症でない方でも、運動や緊張の際には一時的に脈が速くなり血圧が上昇します。
一方で高血圧症は、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続くのが特徴です。

そのため、一度測定した時にたまたま高かったからといって高血圧と判断されるわけではありません。
繰り返し測定しても、血圧が正常より高い状態が続く場合は高血圧症と診断されます。

病院などで血圧を測定する場合、最高血圧が140mmHg以上、あるいは最低血圧が90mmHg以上であった場合に高血圧と診断されます。
なお、家庭で測定可能な血圧計については病院での基準よりも低く、最高血圧が135mmHg以上、最低血圧が85mmHg以上であった場合に高血圧と定義されています。
日常的に家庭で血圧を測定している方は家庭の測定で出た数値を参考にしましょう。(※)

(※)参考:(PDF)厚生労働省:3 生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連[PDF]

高血圧症の原因

血圧が高くなってしまう原因はいくつかありますが、中でも代表的なのが遺伝的な要因と環境的な要因です。
それぞれの特徴を解説します。

遺伝的な要因

遺伝的な要因とは、家族から受け継ぐ要因のことです。
たとえば、両親または両親のうちどちらかが高血圧症であった場合、そのリスクが高まると考えられています。

もちろん、両親または両親のうちどちらかが高血圧症だったからといって必ずしもそれが子どもに受け継がれるわけではありません。
しかし、リスクが高いことを理解し、若いうちから対策を取っておくことが重要といえるでしょう。

それから、遺伝とは異なりますが、高血圧症は環境的な要因も深く関係しています。
家族は同じ食生活をとる傾向があるため、高血圧症の家族がいると、その子どもも高血圧になりやすくなります。

環境的な要因

日常生活の習慣や環境的な要因も高血圧と深く関係しています。
代表的な要因は以下の通りです。

【血圧が高くなる環境的要因の一例】

  • 塩分の多い食生活
  • 肥満
  • 飲酒・喫煙
  • 精神的なストレス
  • 運動不足

味の濃い食べ物を好む方は、知らないうちに塩分を過剰摂取している可能性があるため注意しましょう。
体内では塩分を過剰摂取するとその濃度を薄めるために水分を溜め込む働きがあり、血液量が増加することで高血圧を招きます。

また、肥満気味だと血管にかかる圧力が強まるので、適正体重を目指すことが大切です。
過度な飲酒は心臓・肝臓に負担をかけることから血圧を上昇させます。

喫煙ではタバコに含まれるニコチンが交感神経を刺激し、血管を収縮させるため、よくありません。
精神的ストレスも交感神経を活発にして血管を収縮させ、血圧を上げるため注意が必要です。
運動不足は血液循環を悪化させ、血圧上昇を招きます。

環境的な要因のうち、あてはまるものがある場合は積極的に改善を目指しましょう。

高血圧症の種類

高血圧症は、大きく分けると2種類に分類されます。
ひとつは、生活習慣や遺伝が影響して起こる「本態性高血圧症」、もうひとつは他の病気や薬の副作用が影響して起こる「二次性高血圧症」です。

どちらも高血圧症に分類されますが、発症する仕組みや対応方法が異なるので、それぞれ解説します。

本態性高血圧症

本態性高血圧症は、高血圧症の中でも一般的なタイプであり、多くの患者がこちらに該当します。
まだ発症する原因は明確にわかってはいませんが、遺伝的な体質と生活習慣が関係して起こるのが特徴です。

たとえば、家族に高血圧の人が多い場合はその体質を受け継ぐことで本態性高血圧症になるリスクがあります。
高血圧を引き起こす明確な基礎疾患がないことから対応が難しい場合もありますが、高血圧を招く塩分の過剰摂取や喫煙、肥満、運動不足など、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こるため、総合的な対策が必要です。
生活習慣全般を改善することが求められます。

二次性高血圧症

二次性高血圧症は、他の病気や薬が影響することで血圧が高くなるタイプです。
原因がはっきりしていない本態性高血圧症とは異なり、原因を突き止めて適切に治療することで改善できる可能性があります。

高血圧を招く病気にはさまざまの種類がありますが、特に多いのが腎臓の病気である腎性高血圧、ホルモンの異常である内分泌性高血圧です。
甘草(かんぞう)を含む漢方薬やステロイド、鎮痛剤などの服用が血圧上昇につながる場合もあります。
二次性高血圧症である場合は適切な診察や検査を受け、血圧を上げる原因となっている病気や薬を突き止めることが重要です。

高血圧症の症状

高血圧症は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。
このことから「沈黙の病気」とも呼ばれており、本人が気づかないうちに少しずつ症状が進行するのが特徴です。

多くの患者が健康診断や人間ドックで検査を受けた際に、血圧が高いことを指摘されて気づきます。
初期段階で気づくためには、以下のような症状がないか確認しましょう。

【高血圧の代表的な症状】

  • 頭痛
  • めまい・ふらつき
  • 耳鳴り
  • 動悸
  • 肩こり
  • 息苦しさ
  • 足の冷え

特に、軽い頭痛や肩こりなどはちょっとした体調不良と勘違いしてしまうこともあり、これらの症状が見られたからといって高血圧と結びつけて考えられる方は少ないことでしょう。
しかし、高血圧が続き動脈硬化まで症状が進んでしまった場合は激しい頭痛や脱力感、しびれ、運動障害などが見られることもあります。

疑わしい症状がある場合は、自己判断せずに病院で診察を受けましょう。

高血圧症を放置する危険性

そもそも血圧とは何かというと、心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことをいいます。
血圧が高く、血液が動脈の内壁を押す力が強い状態が続くと血管が張り詰めた状態になり、厚く、硬く変化していきます。

それぞれの合併症の概要は以下の通りです。

病気の種類

概要

考えられる影響

脳出血

脳の血管から出血が起こる

吐き気、意識障害、麻痺

脳梗塞

脳の血管が詰まる

麻痺、感覚障害、認知障害、突然死

心筋梗塞

心臓の冠動脈が詰まる

胸痛、呼吸困難、突然死

心不全

心臓が肥大し、機能不全を起こす

息切れ、むくみ、倦怠感

大動脈瘤

大動脈の血管壁が弱くなってコブ状に膨らみ、破裂した場合は命に関わる

声のかすれ、誤嚥、突然死

腎硬化症

腎臓が硬くなり縮む

むくみ、倦怠感・疲労感

眼底出血

眼の奥の毛細血管が詰まり、出血する

視力低下、失明

ここからも分かるように、突然死のような重大なトラブルを引き起こしてしまう合併症リスクが高くなります。
病気の中には一度発症すると完全に回復することが難しいものも含まれているので、高血圧症である場合はそれを改善し、合併症を発症しないようにすることが命を守るために大切です。

高血圧治療薬の種類

高血圧の状態が長く続くのはよくないため、状態によっては生活習慣の改善を並行して薬を使用することがあります。
使用される薬は血圧を下げるためのものであり、血圧が高くなっている原因や患者の年齢、合併症の有無などによって処方内容が変わります。

主な高血圧治療薬は以下の通りです。

薬の種類

働き

一般名

利尿薬

血液量を増やすナトリウムの再吸収を抑えることで血圧を下げる

トリクロルメチアジド、フロセミドなど

カルシウム拮抗薬

心臓が血液を押し出す力を抑制、または血管を広げることで血圧を下げる

ノルバスク、アムロジピンベシル酸塩、ニフェジピンなど

ACE阻害薬

血圧上昇に影響する物質が作られるのを抑制し、血圧を下げる

セタプリル、テモカプリル塩酸塩、ゼストリルなど

ARB

血管を縮める働きを持つホルモンをブロックすることで血圧を下げる

ロサルタンカリウム、カンデサルタンなど

α遮断薬

血圧を上げる交感神経の働きを抑えて、血管を広げることで血圧を下げる

カルデナリン、デタントール、ドキサゾシンメシル酸塩など

β遮断薬

心拍出量を押さえたり、血管の収縮を弱めたりすることで血圧を下げる

テノーミン、メインテートなど

高血圧の薬は「一度飲み始めると一生やめられない」と考え、治療に消極的になる方もいます。
確かに、降圧剤を飲まなければ血圧が高い状態になってしまう場合は、継続して服用する必要があります。

しかし、食事療法や運動療法などにより血圧を下げられれば薬を減量することも可能です。

高血圧症の検査の流れ

高血圧検査は、以下のような流れで進みます。

【一般的な検査の流れ】

  1. 問診:生活習慣や家族歴、服用中の薬などを確認
  2. 血圧の測定:診察室血圧のほか、家庭での血圧測定を参考にすることもある
  3. 各種検査:血液検査や尿検査、心電図、胸部レントゲンなど、必要な検査を実施

複数の検査を行い、総合的に高血圧症の種類や合併症の有無を判断します。

血圧を下げるために心がけたいこと

生活習慣が原因で高血圧症になっている場合、原因となっている生活習慣を見直すことが大切です。
以下のようなポイントを意識しましょう。

塩分を控える

味の濃いもの、塩分を多く含む食事を頻繁にとっている方は、塩分の過剰摂取を控えましょう。
和食は漬物や味噌汁のほか、醤油使った料理などで塩分を摂取する機会が多く、気づかないうちに一日の摂取量が基準を超えていることもあります。

厚生労働省によると令和5年の調査では食塩摂取量の平均値は9.8gで、男性10.7g、女性9.1gでした(※1)。
しかし、高血圧治療ガイドラインでは塩分摂取量の目標を一日6g未満としています(※2)。

これは、軽く触れたように塩分を過剰摂取すると体内でその濃度を薄めるために水分を溜め込む働きがあり、血液量が増加して結果として高血圧につながるためです。
一度一日の食事でどの程度の塩分量を摂取しているか確認してみましょう。

(※1)参考:(PDF)厚生労働省:令和5年国民健康・栄養調査結果の概要[PDF]

(※2)参考:(PDF)日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2019[PDF]

栄養バランスの良い食事を摂る

偏った食事を摂るのではなく、栄養バランスの良い食事を心がけることも重要です。

たとえば、果物や野菜の中にはカリウムが含まれているものがあり、カリウムには血圧を下げる働きがあります。
一般的に健康的な食生活としてイメージされるものは、血圧にも良いと考えられます。

野菜をしっかり摂り、お菓子や揚げ物ばかり食べる生活は改善することが重要です。
中には外食やコンビニでの購入が多くてバランスを心配する方もいるでしょう。
そういった場合もサラダや野菜たっぷりのスープを一品加えるだけで栄養バランスの改善につながります。

適度な運動習慣を身につける

普段からあまり体を動かす機会がない方は、血圧を下げるためにも適度な運動習慣を身につけましょう。
運動習慣により血圧が下がるだけではなく、さまざまな病気の原因となる肥満やコレステロール値の改善も期待できます。

運動といってもハードなものを選択する必要はありません。
有酸素運動を中心に、ウォーキングやジョギング、水泳などを取り入れていきましょう。
デスクワーク中心の方は、階段を使ったり休憩時間に体を動かしたりするなど、日常に軽い運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。

禁煙・節酒をする

喫煙は血管を収縮させ、血圧を上昇させます。
さらに動脈硬化リスクも高まるため、血圧管理のためには禁煙を目指しましょう。

飲酒については必ずしも禁酒する必要はないものの、過剰なアルコール摂取は血圧を上昇させます。
日常的にお酒を飲む方も休肝日を設け、1日の飲酒量を減らすなどして高血圧対策をとることが重要です。

高血圧症について正しく理解し、できる対策に取り組もう

いかがだったでしょうか。
高血圧症を何とかしたいと考えている方のため、原因や予防策、改善方法などを紹介しました。

生活習慣を見直すことも大切ではありますが、血圧が高い状態が続くとよくないので、クリニックに相談しながら対策を検討していくことをおすすめします。
有馬地区で高血圧症の診療に対応しているクリニックをお探しの方は、森島小児科内科クリニックをご利用ください。
高血圧症だけではなく、健康面での気になるトラブルなどについてのご相談もお待ちしています。

この記事の監修者

森島 昭

森島小児科内科クリニック/院長

《資格》

川崎市小児科医会会長
神奈川県小児科医会副会長
順天堂大学医学部小児科非常勤講師
帝京大学医学部小児科非常勤講師
宮前福祉事務所嘱託医
神奈川県支払基金審查委員
横浜地方裁判所民事調停委員

《略歴》

昭和42年(1967年)順天堂大学医学部卒業医学博士
川崎市立有馬小学校校医
川崎市立有馬保育園医
川崎市立南野川小学校校医

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