認知症の初期症状とは?種類別の特徴と進行を抑えるポイント
認知症が進行すると、少しずつ生活しにくくなっていきます。
そのため、早期に気づき、治療を始められるかによって生活の質が大きく変わるといえるでしょう。
川崎市の有馬で生活している方の中にも「自分はもしかしたら認知症かもしれない」と心配している方もいるのではないでしょうか。
ここでは、不安を感じている方のために、認知症の初期症状や種類ごとの特徴、進行を抑える方法を解説します。
この記事を読むことで認知症の初期症状がわかり、早期の対策につなげやすくなるのでぜひ役立ててみてください。
認知症の主な初期症状
認知症の初期症状として現れるものの中には、加齢の影響で現れる症状と区別が付きにくいものも存在します。
本人が変化を自覚することもあれば、一緒に暮らしている家族が違和感を覚え、認知症ではないかと疑うこともあります。
なお、本人も違和感を覚えていることが多く、不安や恥ずかしさからごまかして隠そうとすることもあります。
家族の立場にある方も認知症の主な初期症状を知り、早期発見につなげられるようにしましょう。
ここでは、代表的な初期症状を解説します。
もの忘れをする
認知症の初期症状で最も多く見られるのが「もの忘れ」です。
ただし、加齢によるもの忘れと勘違いされる場合も多く、気づかれにくい症状でもあります。
たとえば食事に関して、何を食べたか思い出せない場合は加齢によるもの忘れですが、食べたこと自体を忘れている場合は認知症の初期症状が疑われます。
忘れていること自体を思い出せないのも認知症の特徴です。
他にも、同じ質問を何度も繰り返すのも認知症に見られるもの忘れといえます。
これは、質問したこと自体を忘れているためです。
購入したことを忘れて何度も同じものを買ってくる、物を置いた場所がわからなくなるなども代表的な症状として挙げられます。
集中力・注意力が低下する
それまでと比べて集中力や注意力が低下します。
料理中に集中力が途切れ、他のことを始めて鍋を焦がしてしまうケースも見られます。
揚げ物の途中で同様のことが起これば火事につながるリスクがあり、大変危険です。
集中力が低下すれば人の話が耳に入りにくくなるので、会話がうまく成立しなかったり、テレビの内容についていけなかったりすることもあります。
特にこれまでであればありえなかったような失敗が見られる場合は、認知症の初期症状として集中力・注意力が低下している可能性を疑いましょう。
理解力・判断力が低下する
理解力・判断力が低下するのも認知症の初期症状です。
これまで遅れることがなかった各種支払いを滞納するようになる、家計の管理ができなくなるといったこともあります。
瞬時に計算することも難しくなり、スーパーなどで買い物をして会計をする際に手間取ってしまうことも珍しくありません。
赤信号や青信号の判別が難しくなれば事故のリスクも高まるでしょう。
赤信号なのに渡ろうとしたり、青信号なのに立ち止まってしまったりすることもあります。
また、高齢者を狙った詐欺被害に対しても、冷静に考えればおかしいと分かる内容を正しく判断できず、だまされてしまうケースがあります。
趣味・性格が変化する
これまで楽しんでいた趣味に全く興味を示さなくなったり、人が変わったように性格が変化するのも初期症状の一つです。
社交的だった人が家から全く出なくなるケースもあります。
長年一緒に生活してきた人からすると、性格の変化は戸惑いにつながるでしょう。
自分のミスを認めず周りのせいにしたり、怒りっぽくなったりすると一緒に生活している人も疲れてしまいます。
徐々に周囲との関係性が悪くなるケースも少なくありません。
ただ、その背景には認知症の影響で周囲とうまく馴染めない、会話が理解できないなどの理由でストレスや不安を溜め込んでいることもよくあります。
家族や周囲は変化を受け止め、支える姿勢でいることが重要です。
種類別でみる認知症の初期症状
認知症には、大きく分けてアルツハイマー型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症の4種類があります。
このうち、最も多いのはアルツハイマー型認知症です。
どの種類に該当するのかによって現れる初期症状が異なるので、確認していきましょう。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、脳内に異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞が破壊されることにより脳が委縮して発症する種類です。
アルツハイマー型認知症は初期に起こる短期記憶の障害が目立ちます。
もの忘れが目立つようになり、日常生活で不便さを感じてしまうことも多いのが特徴です。
時間や場所がわからなくなることもあります。
また、体験そのものを忘れる特徴を持っており、本人が忘れていること自体を理解できず、混乱してしまうこともあります。
このことから、日常的に触れ合っている方は異変に気づきやすいといえるでしょう。
他にも、いつも行っていたことの手順を忘れる、何度も通っている道で迷子になるなど、明らかに異常を感じる場合はアルツハイマー型認知症の初期症状が現れている可能性を疑いましょう。
加齢によるもの忘れと間違えられやすいため、初期症状が見逃してしまうことがあります。
しかし、アルツハイマー型認知症はゆっくり進行する病気であることから、初期段階で治療を開始できれば進行スピードを遅らせることが可能です。
初期の段階で気付くためには常日頃から注意深く観察することが重要といえます。
血管性認知症
血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などを原因とした血流障害により脳の一部が機能しなくなり、感情の起伏や抑うつ状態などの症状が現れる種類の認知症です。
認知症の中ではアルツハイマー型認知症の次に多い種類であり、脳血管の障害から認知症に至ります。
脳のどの部位に障害が起こるかによって、現れる症状が異なるのが特徴です。
アルツハイマー病と同様にもの忘れの症状が目立つ方もいます。
代表的な症状として、歩行障害、嚥下障害(飲み込みにくさ)、手足のしびれや麻痺、感情のコントロールの難しさなどが挙げられます。
障害を受けていない部分の脳は正常に働いていることから、特定のことは問題があるものの一部の認知機能は正常であるのも特徴といえるでしょう。
一日のうちでも症状に波がある方もいるので、症状が落ち着いているときは、周囲も「認知症を疑ったけれど勘違いかもしれない」と感じることがあります。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は、脳に異常な構造物が溜まったり、特殊なたんぱく質が溜まったりすることで発症する種類の認知症です。
比較的若い世代でも発症しやすい傾向があります。
現れやすい初期症状は、性格や行動の変化です。
それまでと比べてぼんやりとしている時間が増えたり、これまで興味を持っていたことに関心を示さなくなったりすることがあります。
毎日しっかりと身だしなみを整えていた方が容姿を気にしなくなることもあり、その変化から精神疾患と間違われることもあるほどです。
また、同じことを何度も繰り返す行動も初期症状としてよくみられます。
罪悪感が薄れて社会のルールを守れなくなり、万引きや痴漢などのトラブルを起こしてしまうこともあるため、注意が必要です。
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症とは、特殊なたんぱく質が脳に溜まることで神経細胞が破壊され、発症する種類の認知症です。
なぜこの特殊なたんぱく質が脳に溜まってしまうのかについてはまだ解明されていません。
初期症状として現れやすいのが、幻視、妄想、うつ症状です。
幻視とは実際にはないものが見えてしまうもので、誰もいないところに人が見えたり、大量の虫が見えたりすることもあり、精神的なストレスにもつながります。
実際には受けていない被害を訴える被害妄想や、何年も前に退職した会社でまだ働いていると思い込んで出社しようとする妄想などもよくみられる症状です。
寝ている時間や何も考えずにぼーっとしている時間が長くなる抑うつ症状も特徴といえます。
日によって症状の程度が異なるため、変化に気づきやすい場合があります。
認知症の種類についてもっと詳しく知りたい方はこちら
関連記事:認知症の症状には何がある?種類ごとに解説
家族に認知症の疑いがある場合は?
家族に認知症の疑いがある場合は、まず医療機関に相談することが重要です。
しかし、本人が受診に消極的な場合も少なくありません。
そのような場合には、普段から通い慣れているかかりつけ医に相談し、協力を仰ぐとよいでしょう。
信頼している医師から受診を勧められると、前向きに検討するきっかけになる場合もあります。
また、認知症疾患医療センターや地域包括支援センターに相談することも有効です。
なお、無理に病院へ連れていくと信頼関係が損なわれたり、状態が悪化する恐れもあるため注意しましょう。
認知症の進行を抑えるためのポイント
認知症は日常生活の工夫によって進行を緩やかにできる可能性があります。
以下の3つに注目しましょう。
規則正しい生活習慣を心がける
決まった時間に起床し、食事や就寝時間を一定に保つなど、規則正しい生活習慣を意識することが大切です。
バランスのとれた食事を意識し、肉ばかりでなく、魚や野菜も取り入れましょう。
喫煙している場合は禁煙し、飲酒についても過度にならないよう控えることが大切です。
適度に運動する
運動は脳の血流を促し、認知機能を維持するのに役立ちます。
激しいものである必要はないので、短時間でも毎日継続して行うことが重要です。
買い物や通勤先がそれほど遠くない場合は、歩いて出かけるのもおすすめです。
定期的にコミュニケーションを取る
人とコミュニケーションをとることで脳の働きが維持される可能性があります。
たとえば、社会活動に参加するのもよいでしょう。
身なりを整えたり、必要な持ち物を準備したり、遅刻したりしないように時間を考えて家を出るといった日常的な行為でも脳を使います。
家族とも積極的にコミュニケーションをとる機会を設けることが大切です。
初期症状の心配がある場合は早めに医師に相談しよう
いかがだったでしょうか。
今回は認知症の初期症状について紹介しました。
種類ごとの特徴や進行を抑えるためのポイントについても理解を深められる内容となっています。
早期に治療に取り組むことで進行を遅らせることが期待できるため、初期症状を理解しておくことは非常に重要です。
自身で判断が難しい方は、川崎市宮前区東有馬にある森島小児科内科クリニックにご相談ください。
通院が難しい場合は訪問診療についてもご相談いただけます。
この記事の監修者
